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11.「情報収集型ヒアリング」と「提案型ヒアリング」の違いと使い分け

Irodoricollabo(イロドリコラボ)

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

イロドリコラボ(Irodoricollabo)の新井です。


これまでに中小企業との商談1000件以上、起業後は取引社数150社以上の獲得を経験してきました。その経験を活かし、BtoB営業におけるヒアリングの重要性や参考情報を発信しています。


また、メンタル心理アドバイザーの視点から、信頼関係を深めるヒアリングのコツもご紹介します。


今回は、「情報収集型ヒアリング」と「提案型ヒアリング」の違いと使い分けについてお伝えします。

ヒアリングは営業の重要なプロセスですが、すべての商談で同じように質問すればよいわけではありません。 初回商談とリピート営業では、ヒアリングの目的やアプローチが大きく異なります。


1. ヒアリングの2つの種類とは?

ヒアリングには、大きく分けて 「情報収集型ヒアリング」 と 「提案型ヒアリング」 の2種類があります。


  • 情報収集型ヒアリング: 相手の課題やニーズを深掘りし、最適な提案のための情報を得るためのヒアリング


  • 提案型ヒアリング: すでにある程度の関係が構築された状態で、具体的な提案につなげるためのヒアリング


この2つのヒアリングを適切に使い分けることで、成約率を高め、クライアントの信頼を獲得しやすくなります。


2. 情報収集型ヒアリングとは?

(1) 情報収集型ヒアリングの目的

情報収集型ヒアリングは、クライアントの現状を把握し、課題やニーズを明確にすることが目的です。 特に、初回商談や新規顧客との商談 で多く使われます。

営業では、「このお客様にどのような提案をすれば良いのか?」を判断するために、まずはクライアントの状況をしっかり把握する必要があります。


(2) 情報収集型ヒアリングで聞くべきポイント

情報収集型ヒアリングでは、次のような質問を活用すると効果的です。


現状の課題を把握する質問

  • 「現在、どのような課題を感じていますか?」

  • 「今までどのような対策をされてきましたか?」

  • 「解決したいと思いつつ、まだ手をつけられていない課題はありますか?」


意思決定のプロセスを把握する質問

  • 「今回のプロジェクトに関わる方はどなたですか?」

  • 「最終的な意思決定はどのように行われますか?」

  • 「どのような基準で業者を選定されていますか?」


競合との差別化ポイントを探る質問

  • 「これまで他の業者と取引をされたことはありますか?」

  • 「その際、満足した点や改善してほしい点はありましたか?」

情報収集型ヒアリングでは、とにかく 「クライアントの話を聞くことに徹する」 のがポイントです。 この段階で「売り込もう」としすぎると、クライアントは警戒してしまいます。


3. 提案型ヒアリングとは?

(1) 提案型ヒアリングの目的

提案型ヒアリングは、すでにある程度関係ができているクライアントに対し、より具体的な提案を行うためのヒアリング です。 主に、リピート営業や追加提案の際に活用されます。

(2) 提案型ヒアリングで聞くべきポイント

提案型ヒアリングでは、すでにある程度の情報があるため、次のような質問が有効です。


クライアントの期待を確認する質問

  • 「前回の取引では、どのような点に満足いただけましたか?」

  • 「さらに改善できるポイントはありますか?」

  • 「今回の案件では、特に重視されるポイントは何でしょうか?」


追加提案の可能性を探る質問

  • 「現在ご利用いただいているサービスの中で、他に改善したい点はありますか?」

  • 「今後のビジネスの方向性について、どのような展望をお持ちですか?」


競合との比較を確認する質問

  • 「他社のサービスと比べて、当社に期待する部分はありますか?」

  • 「今後、どのような価値を提供できるとよりご満足いただけますか?」

提案型ヒアリングでは、「どのような提案をすれば、さらにクライアントの課題を解決できるのか?」を意識しながら進めていきます。


4. 情報収集型ヒアリングと提案型ヒアリングの使い分け

ヒアリングには「情報収集型」と「提案型」の2種類があり、それぞれ適したタイミングや目的が異なります。適切に使い分けることで、より効果的な営業活動が可能になります。


1. 情報収集型ヒアリング

  • 使うタイミング:初回商談、新規クライアントとの商談

  • 主な目的:相手の課題やニーズを深く理解し、適切な提案の準備をする

  • 特徴:

    ・クライアントの現状や悩みを詳しく聞き出す

    ・まだ具体的な提案はせず、相手の話を引き出すことに集中

    ・オープンな質問を使い、潜在的なニーズを明確にする


2. 提案型ヒアリング

  • 使うタイミング:リピート営業、既存顧客との商談

  • 主な目的:追加提案やアップセルにつなげるための情報を引き出す

  • 特徴:

    ・すでに取引のあるクライアントに対し、さらなる価値を提供するための質問をする

    ・具体的な提案を行い、導入のハードルや改善点を確認する

    ・クローズドな質問を使い、次のステップを明確にする


基本的な流れとしては、初回商談では「情報収集型ヒアリング」を行い、リピート営業では「提案型ヒアリング」を活用するのが効果的です。クライアントとの関係性や商談の目的を意識し、適切なヒアリング手法を選ぶことが成約率向上のポイントになります。


5. まとめ

  • 「情報収集型ヒアリング」は、クライアントの課題を深く理解するためのヒアリング 

  • 「提案型ヒアリング」は、リピート営業や追加提案のためのヒアリング

  • 初回商談では「聞くこと」に徹し、リピート営業では「価値を提案する」姿勢が重要

  • 適切なヒアリング手法を使い分けることで、商談の成約率を高めることができる

ヒアリングは単なる情報収集ではなく、営業の武器です。

状況に応じた適切なヒアリングを行い、クライアントとの信頼関係を深めていきましょう!


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